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東京 -昭和の記憶-

 
タイトル

 

 東京の下町を走る私鉄の双璧といえば、東武鉄道と京成電鉄だろう。その乗換駅が足立区内にあるのだが、ここがまた不思議な空間であった。
 そもそも、狭い道をはさんで駅が向かい合っているにもかかわらず、駅名が違う。そして、どちらも各駅停車しか止まらないのである(浅草~北千住間が各駅停車になる東武の優等列車は別として)。 かつての、この両社の関係がうかがいしれるような扱いだ。

  そして、何よりも魅力的だったのが、駅自体やその周辺の垢抜けなさである。一度でもここを訪れたことのある人には、なぜか強烈な印象をもって記憶されていようだ。もっとも、そんな雰囲気も、ここ20年でよくも悪くも薄らいできたように思われる。

 撮影年月は1976年から1992年と幅があり、枚数も少ないが、往時の雰囲気を少しでも味わっていただければ幸いである。

*写真にポインタを置くかタップすると、同じ場所の2008年の写真が見られます。


京成関屋駅前

牛田駅から関屋駅を望む。高架のホームには「アメージングスクエア」の看板が! 関屋駅の向こう側にあった、知る人ぞ知る味わい深い遊園地である。現在、遊園地跡にはマンションが林立している。

1992.1 (2008.5)


関屋駅の上りホームから下りホームを見る。古めかしい階段が印象的な駅であった。
いまも基本的に構造は変わっていないが、ずいぶんきれいになった。

1983.10 (2008.5)

京成関屋駅ホーム

京成関屋駅入口

関屋駅の入口。自動券売機ができる前は、小さくてクラシックな出札口と、狭い改札口が1つあるだけだった。
右側に見える洗濯物が、なかなかいい雰囲気をかもしだしている。

1992.1 (2008.5)


東武線は地平を走っている。牛田駅の北千住寄り。いまでは、北千住の折り返し電車の停泊所となっているが、かつては貨物列車がこうしてとまっていたものだった。

1976.2 (2008.5)

東武牛田駅西方

東武牛田駅ホーム

かつての東武鉄道は貨物輸送も盛んだった。こんなクラシックな電気機関車(ED4000) のひく貨物列車が、電車の合間に運転されていたものだ。
その後、地下鉄半蔵門と乗り入れることになり、この同じ線路に地下鉄や東急線のスマートな車両が走るようになるとは、想像だにしなかった。

1977.12 (2008.5)

2008年5月作成
 

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