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時刻表にない鉄道を求めて
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タイトル
 
 遠山郷といえばつい最近まで秘境として知られ、奇祭「霜月祭」が有名である。この森林鉄道は、上村と南信濃村の境近くを流れる遠山川沿いに、1970代のなかばまで走っていたものである。

 この鉄道の存在を知ったのは、雑誌「鉄道ファン」に掲載された写真であった。高校生であった私は、木曽で森林鉄道を見て以来、ようやく森林鉄道のすばらしさに目覚めたころである。そこで、春休みを待ち、友人を誘って出かけることにした。

遠山森林鉄道の起点

場所はわかったものの、バスの時刻などわかるはずがない。朝早く行けばどうにかなるだろうと、東京を夜行列車でたつことにした。

目的地は、飯田線の平岡駅からバスで約1時間近い山のなか。梨元で降りると、道路を横切るレールが目に入った。

所在地: 長野県下伊那郡南信濃村
訪問日: 1973年3月


遠山森林鉄道の所在地
梨元の貯木場 最盛期には、この貯木場いっぱいにレールがはりめぐらされていたのだろう。このときには、もうほんの一部しかレールが残っていなかった。

当時はすでに木材輸送はほとんどなくなり、工事のためのセメントを運ぶことが多くなっていたという話であった。


その貯木場の隅に、木造の人車が1両ぽつんと置いてあった。
状態はよく、たまには使われていたのかもしれない。

人車

車庫の中のモーターカー 小さな車庫の中に、モーターカーが置いてあった。

橋を渡り、線路の上をずんずんと歩いていくと、向こうからモーターカーがやってきた。
モーターカー


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